命題の記号化
「~である」「~でない」のように、正しいか否かを断定できる文を命題という。「犬ならば動物である」のように「~ならば」という条件がある場合を条件命題という。
「AならばBである」という条件命題は A→B と記号で表すことができる。Aを条件、Bを結論という。
「Aでない」という否定はĀと記号化する。「AならばBでない」という条件命題は、A→̄Bと記号化する。
命題と対偶
「犬ならば動物である」が正しとき、これを以下のように変形できる。
二重否定
「Aではない」の否定「Aではないということはない」は、Aの二重否定であるが、これはAの肯定「Aである」に一致する。
二重否定を用いると、以下のように否定を含む命題の対偶をとることができる。
三段論法
「A→B」という命題と「B→C」という命題が成り立つとき、これをつなげて「A→B→C」とし、ここから「A→C」という命題を導くことができる。これを三段論法という。
「かつ」と「または」
「AかつまたはBある」…AでもありBでもある。(AもBも両方成り立つ)
「AΛB」と記号化される。
「AまたはBである」…AであるかまたはBである。(AかBの少なくとも一方が成り立つ)
「AVB」と記号化される。
命題の分解
結論に「かつ」が含まれる条件命題及び条件に「または」が含まれる条件命題は以下のように命題を分解することができる。
A→BΛC…A→B
A→C
AVB→C…A→C
B→C
解答 正答3
元の命題を記号化する 朝→健
対偶をとる 健̄→朝¯
選択肢を記号化する
正答の理由
1.逆になっている。
2.裏となっている。
3.対偶にまっている。
4.違う。
成績のよいものは山登りが好きである。小説の好きなものはおしゃれである。小説の好きなものは成績がよい。
以上のことが成り立つとき、確実にいえるものは次のどれか。
解答 正答4
元の命題を記号化する。 成→山
小→お
小→成
つなげる
「小」から始まり 小→成→山
「お」と「成」の 小→お
2つに分かれる
選択肢を記号化する。
1.成→お
2.お→山
3.山→小
4.小→山
5.成→小
正答の理由
4.流れにのっている。
倫理の得意な人は世界史が好きである。国語の得意な人は数学が好きであり、かつ倫理が得意である。
世界史の得意な人は地理が好きである。
以上から論理的にいえるものは、次のどれか。
解答 正答4
記号化する。
「かつ」を分解する。
倫得→世好
国得→数好Λ倫得
↓
国得→数好
国得→倫得
世得→地好
つなげる
国得→倫得→世好
➘数好
世得→地好
選択肢を記号化する
1.倫得→数好
2.数得→地好
3.世得→数好
4.国得→世好
5.地得→倫好
正答の理由
4.流れにのっている。